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  • 執筆者の写真圭介 佐藤

一般質問に登壇しました②



2月24日に一般質問に登壇しました。


1 地域活性化に向けた取組について

(1)周遊性の向上による宮ヶ瀬湖周辺地域の活性化について

(2)アドベンチャーツーリズム等の推進について

(3)商店街の活性化について

(4)アスリートの活動を通じた地域スポーツの活性化について

(5)県立高等学校の特色化・魅力化につながる普通科改革について


2 神奈川の未来を守る取組について

(1)持続可能な農業に向けた優良農地の保全について

(2)多世代交流・多機能型の福祉拠点について

(3)子どもの未病対策について


今回のブログでは、「2 神奈川の未来を守る取組」について詳細をお知らせします。

※「1 地域活性化に向けた取組」についてはこちらから



2 神奈川の未来を守る取組み




(1)持続可能な農業に向けた優良農地の保全

近年、気候変動や環境問題への関心の高さから、持続可能な社会に向けた取組がSDGsの取組が世界で広がりつつあります。

農業についても、2030年までに、様々な気候変動などに適応させつつ生産量を増やすなど持続可能な食料生産システムを確保し、強靭な農業を実践するとのことです。



また、国においては、農林水産業について、昨年、生産力向上と持続性の両立をイノベーションで実現する「みどりの食料システム戦略」を策定し、

・CO2ゼロエミッション化の実現

・化学肥料の使用量を30%低減

・耕地面積に占める有機農業の取組面積の割合を25%に拡大

など、2050年までに目指す姿を示しました。


このような中、有機農業をはじめ、環境にやさしい農業の推進については、本県でも有機農業推進計画等に基づき取り組まれており、また、私の地元、愛川町においても、熱心な農家が有機野菜を栽培し、小学校の給食に提供するなど、先進的な取組がなされています。



一方、こうした環境にやさしい持続可能な農業が行われるためには、まずはその基礎資源である優良な農地が保全され、良質な土づくりが行われないと取組が広がらないといった声も聞いています。

しかし、近年、愛川町では、農地改良の際に、良質な黒土が他地域へ売却されるといった事案が生じているとのことです。


千葉県内の市町村では、県の指針に基づき、仮に土を持ち出す場合にも、従前の土と同等以上の土砂等を戻すことを許可の条件にするなどし、農地の保全を図っていると聞いています。


本県内の農地では、海沿いの平野部から山間部までそれぞれ地形や気候を生かして、様々な農作物が生産されているため、一律の農地規制は難しいものと理解しますが、大消費地を抱える本県において、有機農業をはじめ、持続可能な農業を推進していくためには、土の質的確保などによる優良な農地の保全が重要であると考えます。


そこで、本県において持続可能な農業を推進するため、優良農地の保全について、今後、どのように取り組んでいくのか環境農政局長の見解を伺いました。



環境農政局長答弁


農業者は、連作により生産性の落ちた農地を回復させるために、盛土や、別の場所の土との入替えなどの農地造成を行うことがあります。

その際に行う土の搬出自体は、所有者が自由に土を処分する権利を有しており、規制はできませんが、優良な農地を保全するためには、土の入替えの際に、耕作に適した土が搬入され、農業が継続されるようにする必要があります。


このため、農地法による許可制度では、廃棄物を含むような悪質土が搬入される恐れがないこと、作物の生育に必要な深さまで、耕作に適した土を入れることなどを条件としています。

その条件が確実に守られるよう、県は、農業委員会と連携し、許可に至るまでの段階で、搬入される土の質の審査を徹底し、許可後には、農地パトロールによる指導を更に強化していきます。


また、土の入替え後も、堆肥等有機物の投入などによる土づくりをはじめ、環境にやさしい農業に関する技術の普及指導を引き続き行い、こうした取組により、優良な農地を保全し、本県農業の持続的な発展を図っていくとの答弁でした。




農地保全に関しては地元でも様々な要望をいただいています。

答弁では農地は個人の財産ということでしたが、今は相続などにより農業者でない方も多いということが問題としてあります。

こうした点も今後の農地保全の観点から様々な対策が必要だと考えています。

有機農業や自給率の割合を上げていく流れにあっては、農地保全は引き続き必要なテーマとなるため、県としてもしっかりと取り組むことを求めました。



(2)多世代交流・多機能型の福祉拠点

地域において、子どもや高齢者など様々な世代の方々が交流することは、それぞれにとって良い影響を与えるものと一般的には考えられています。


現在はコロナ禍で、交流すること自体が困難な状況ですが、多世代交流は共生社会を進める本県にとっても重要なテーマであり、コロナ後の社会を見据えて取組みを進めていくべきと考えています。


老人クラブなど地域の団体でも多世代交流を意識した活動が行われていることは承知していますが、私は取組みの一つとして多機能型の福祉拠点に注目しています。




多機能型の福祉拠点の公式な定義はありませんが、私がイメージするのは、例えば、高齢者の施設と子どもの施設が併設される「幼老複合施設」のように、多種多様な人々がその場で交流する施設や、単体の高齢者施設などでも、多世代交流を含め、地域との交流に積極的に取組む施設です。


愛川町でも、認知症グループホームや、高齢者に通いと宿泊といったサービスを提供する事業所、障害児の放課後デイサービス、更に、地域イベントスペースなどを備えた多機能型の福祉拠点が、この3月にスタートし、様々な人が交流することで、高齢者の機能改善や、地域の方の孤立化を防ぐなどの効果が期待できます。



また、愛川町のような複合施設でなくても、高齢者施設が地域交流に取り組むことによって、近所の子どもが高齢者と話すなど「居場所」として楽しく過ごしたり、地域住民がイベントなどで施設を訪れ、楽しみや生きがいを得ることで、心身の状態の改善につながっている例もあると聞いています。


今後、高齢化がさらに進み、認知症高齢者の増加が予測される中、未病改善の観点からも、施設が拠点となって、様々な世代が地域で交流する取組が盛んになってほしいと考えています。


そこで、こうした多機能型の福祉拠点が地域に広がっていくよう、県としてどのように取り組んでいくのか、福祉子どもみらい局長の所見を伺いました。



福祉子どもみらい局長答弁

家族のあり方が多様化し、地域のつながりが希薄化する中で、多世代が交流する多機能な福祉拠点は、ともに生き支え合う地域づくりに大変重要です。


県では先日、高齢者施設や障害児入所施設などの複合施設を設置し、高齢者や子どもなどが「ごちゃ混ぜ」に暮らすということをキーワードに活動している他県の有名な事業者を「当事者目線の障がい福祉に係る将来展望検討委員会」に、講師としてお招きし、お話を伺いました。 



また、県内でも、同一敷地内に高齢者のデイサービスと保育所を設置し、日常的に高齢者と子どもが交流している例もあります。  

さらに、認知症グループホームの隣に誰でも利用できる食堂や駄菓子屋などを設置して、地域の交流拠点となっているところもあります。


こうした多世代にわたる様々な方の交流拠点は、高齢者の認知機能や要介護度の維持・改善、子どもの発達への好影響など、様々な効果があると伺っていますが、比較的新しい取組みであるため、その状況は十分把握されていません。


そこで県では、県内で多世代交流を行っている施設の調査を行い、その内容や効果など、実態を把握し、調査結果を分かりやすく事例集などに取りまとめ、高齢者施設や市町村等と共有していきます。

県としては、多世代交流が可能な福祉拠点など、新たな取組をしっかり学び、その良い点を広げることで、ともに生き、支え合う地域づくりを進めていくとの答弁でした。




多世代交流の事例集を取りまとめてる、県内の事例を把握するという答弁を得ました。

多機能型福祉拠点を進めるにあたって、補助金の審査などが高齢福祉、障がいの種別と、行政が縦割り的であることで、なかなか理解を得られず苦労した、共生という点から一体的な利用や効果に対して理解をしてほしいという声を聞いています。

また多世代交流については医学的なアプローチについても十分まだ深められていないとも聞いています。

こうした拠点が地域で果たす役割について県でも十分注視して、今後の県での展開につなげていただくことを求めました。



(3)子どもの未病対策

この約2年間、緊急事態宣言、まん延防止等重点措置など、度重なる外出自粛の要請などにより、県民は行動を制限されてきました。

住民の方からの声に耳を傾けてみると、コロナが出現する前と比べ、県民の健康状態が悪化してきていると思われる話をよく聞くようになりました。



特に、私は子どもについて着目していますが、小学校5年生と中学校2年生を対象に毎年度スポーツ庁が行っている「全国体力・運動能力、運動習慣等調査」の結果が12月に公表されました。

この調査は、「握力」、「50m走」など体力を測る実技テストを数種目行うもので、それらを総合的に評価した体力合計点は、令和元年度に比べ、小中の男女ともに低下していました。




体力低下の主な要因は運動時間の減少などとされており、コロナの影響を受けて、更に拍車がかかったと考えられるとのことです。

また、休校や外出控えなどによって、自宅で長時間過ごすことが増えていると思いますが、そのような結果、子どもにも肥満が増えています。



コロナは、あらゆる世代に健康への悪影響を与えていると思いますが、このように子どもにまで影響が及んでいることに、心を痛めています。


県では、子ども、女性、働く世代、高齢者といったライフステージに応じた未病対策に取り組んできており、子どもに対しても施策を講じていると認識しています。 


子どもの頃の健康は、その後の人生の健康状態を左右するような重要な要素であり、コロナ禍における子どもの未病改善は大きな課題です。

しかし、以前できていた事業が、今、同じように行うことが難しくなっているのではないかと思います。


そこで、コロナ禍の今、子どもの未病対策はどのような状況であるのか、また、今後、子どもの未病対策にどのように取り組んでいくのか、健康医療局長の見解を伺いました。



健康医療局長答弁


まず、未就学児向けには、民間企業等のご協力をいただき、子どもの頃から運動習慣を身につけられるよう、幼稚園などで、体操教室やボール運動など、楽しみながら体験できる講座を実施しています。

さらに、高校生向けには、未病改善について理解し、それを実践できるようにするための副教材を作成・配付しており、教材を活用してグループワークや発表会を行っている学校もあります。

しかし、コロナ禍により、対面で行う講座等の実施は難しくなっており、例えば、昨年度の未就学児向け講座の参加者数は、前年度の半分以下でした。


県HPより


そこで、今年度は、講座の一部をオンラインで実施するなどの工夫を行い、その結果、参加いただいた方は、前年度と比べ、大幅に増加しました。

今後とも、現場の意見を丁寧に伺いながら、オンラインの活用等の工夫を行い、コロナ禍でも効果的に事業が展開できるようにしていきます。


また、民間企業と連携し、新たに、小学生向けに健康な体づくりのための食事や、栄養について学べる講座を実施することも検討し、引き続き、県民の皆様が生涯にわたり、健康でいきいきと暮らしていけるよう、子どもの頃からの未病改善の促進に取り組んでいくとのことです。



子どもを取り巻く未病、取り巻く状況、この数年で大きな変化があると思います。

また、コロナ前とは、まったく別の段階に入っていると感じています。

運動不足のほかにも、長いマスクの着用、スマホやタブレットの使用など、コロナ禍で生じた状況の影響も、分かっていないところが非常に多く、こうした状況に県としても前のめりになって、関係する部局横断して、調査を行うことを求めました。



一般質問の様子は、県HPから録画映像をご覧いただけます。







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